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こんばんは!
明日は特別スペシャルデー♪ですねw

もうあの頃のようなドキドキをすることもありませんが…
代わりに彼らにドキドキしてもらいたいと思います♡




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 学校へ向かう足取りは、一歩一歩進むたびに、沈んでいくような感覚に陥りいつもより距離を感じる。寒さのせいで、身が縮こまり全身に力が入ってよけいに歩きづらい。
 こんな気分のオレをよそに、目の前を歩く女の子たちの浮足立つ姿が、今日の日を特別だといやおうなしに認識させた。

「ようっ」

 背後から、肩に腕を回し佐伯が声をかけてきた。

「お…おう……」

 オレの返答がおかしかったのか、佐伯がオレを覗き込む。

「なに?元気ないじゃん。どうかしたの?」

「あぁぁ…。朝っぱらから、マス掻きすぎて体力消耗……」

「あはは。なんだソレ……。健康的じゃん。あっ……」

 教室の入り口まで来ると、ちょうど奥の窓際の席に野島が頬杖を突きながらぼんやりと外を眺めているのが、目に入ってきた。
 いつもと同じように、シャツの代にボタンまで外し学ランのそでからは、薄いピンクのカーディガンの袖口が覗いて見える。光線の加減で、反射して黒い髪がときどきシルバーとグレーに変化する。

 オレはその姿に一瞬、昨日の夢の野島の姿が重なって見えた。

「……なーんかねー。今日の野島君色っぽいよねー」

「あっ。やっぱりそう思った?最近、ちょっと危険オーラ出てるよね…」

 すぐ横で、女の子たちが俺たちと同じように野島をみて話をしているのが聞こえた。

『ったく。なに、ラブフェロモン全開にしてんだっ。アイツ……』

 オレと佐伯の気配に気づくと野島は、けだるそうに首だけ角度を変え見上げた。

「なんだよー。だるそうだな……」

 佐伯が野島に声をかけた。

「う…ん。ちょっとね。考え事……」

 そういって、野島は目線だけをオレによこした。

 ドクンッ―――

 心臓が破裂したのではないか、と思うぐらいに大きく音を立てて跳ねた。
 そして、全身の血流がどんどんと加速を増していく。あまりの速さに酸素の供給が追いつかず、自然と呼吸が浅くなり息が上がっていく。
 オレは、こんな動揺する自分の姿を悟られまいと、意識的に深い呼吸をするように脳に命じた。

「のじま~。お前……。なんつーか、最近エロいぞ。まぁ…。仲良いことは何よりで…」

 何を考えているのか、突然佐伯が野島の目の前に座り弄り始めた。

「あん?何だよ……」

「ココ、所有印ついてる」

 そういうと佐伯は、自分の首のシャツギリギリのところを指差した。

「えっ!マジ??」

 慌てて野島が首に手を当てる。

「なんつってー」

「ってめー。はめやがったなっ」

「あはは。いーじゃん別に、オレらに隠さなくったて。」

 野島は、真っ赤になって佐伯を睨み返し、佐伯はその様子を面白おかしくからかっている。

 笑えない…
 笑えない…
 ぜんっぜんっ笑えない……。

 オレは、いたたまれなくなってその場を離れた。このまま一緒に居たら余計な事を言ってしまいそうだ。
 教室を出るところで、井上とすれ違いぶつかった。

「あっ。わりー」

 投げかけられた井上のその言葉が、オレの頭の上から降りてきたことに劣等感が刺激される。井上は一切悪くないのに佐伯と野島のやり取りから、いらぬ妄想がふくらみ思わずにらみつけてしまった。

 オレはその日、教室に戻ることなく昼まで、屋上と空き教室を行ったり来たりしながら、過ごした。

 さすがにそろそろ教室に戻らないと思いながらも、体が拒絶をする。まぁ。こんだけさぼっていれば、今更戻っても一緒だろう。そう思ったら、馬鹿らしくなりそのまま部室へと向かった。

 後ろのロッカーのところに並べて立てかけられている、ギターを取り出した。極力小さな音で、チューニングをして適当にコードを鳴らした。無心でコードを響かせていたが、気が付くと頭の中ではしっかりとメロディーが音符を散らしていた。

 あの時のマイク越しに鳴り響くちょっとハスキーな声。

 この曲に「歌詞をつけてみないか?」と言ったのは、一音一音に切なさを感じ取ってしまったせいだった。
 案の定、出来上がった歌詞は、井上(アイツ)への想いを綴った片思いソングとなって返ってきた。オレは、それこそ何十回とこの曲を歌い弾きこんだ。歌えば歌うほど、この曲がオレに向かって悲痛を訴えかけてきた。

 これは、オレが歌うべきではない……。
 だから、最初っから決めていたんだ。この歌は、野島に歌わそうと……。



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*


明日で最終話です

あたしチョット最後の手段で決めちゃう♪

お付き合いくださいね♡


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